ABOUT
長く医療機関に勤務し、在宅医療分野に専従してきた作業療法士が起業した会社です。 起業前の多くの貴重な出会い・経験を基に2011年に起業、りんご訪問看護ステーションの事業運営を開始しました。
シナプス(synapse)。医療職なら勉強したことのある単語です。神経細胞間での情報の伝達はシナプスで起こります。シナプスの働きは神経細胞から他の神経細胞へ情報を伝えることです。1つの神経細胞は多くの樹状突起を出し、それらに数万にも及ぶシナプスを受けて複雑な情報処理を行います。その上、神経系は多くの神経細胞から成り立ち、これらが結合して神経回路網をつくっています。シナプスの情報伝達はその基本となります。
翻って、私たちの生活において、社会と人、人と人、健常者と障がい者、その他様々な関係性・関連性の中で、それらをつなげる・つながる役割を担えたら。様々な病気や障害を抱えながら、ともすれば不安に苛まれてしまう日々に、楽しさや希望や生きがいを見つけて、それらがつながっていくことができたら。そんな思いを社名に込めています。
2011年10月に起業。事業運営を開始しました。この年は、「2011・3・11」東日本大震災の起こった年です。その日も私はいつも通り在宅患者様のお宅に訪問していました。起業へ向けた準備期の頃です。忘れもしません、午後2:46。これまで体験したことのない衝撃。
その日は夜まで在宅患者様の安否や人工呼吸器の確認等で訪問していたことを昨日の事のように覚えています。
そして私も実家が被災し家が倒壊しました。
まさに震災復興と時を同じくして弊社も歩み始めました。
信頼していただける医療者であること、そして会社であることを根幹に毎日すすんできました。個人も法人もいきものです。時には太陽が燦々と降り注ぐ日もあれば、嵐吹きすさぶ日もありました。先の見えないトンネルも幾多とありました。
しかし、弊社がやることはただ一つ。質の高いサービス(在宅医療としての訪問看護)を提供すること・しつづけること。ご病気や障害をかかえながらも住み慣れた「家で暮らす」ために、お一人お一人の生命・生活・人生のお役に立てる陰の存在であること。
これが、弊社が出来る唯一の事です。
私たちは医療従事者として、医療サービス(訪問看護)を提供することが主な仕事です。もちろん、医療としての「技術力」「知識力」は重要です。言わずもがなです。
しかし、私たちはこのことと同等あるいはそれ以上に「mind」や「philosophy」を重要視しています。病気や障害をかかえながら「家で暮らす」ことの主体者は、その方ご本人です。その暮らし方・生き方は一様ではありません。まさに十人いれば十人十色・千差万別・多種多様。一般論として、医療にはクリティカルパスやプロトコルといったある程度のマニュアルや流れがありますが、それが在宅での実践となるとマニュアル通りにはいきません。医療者側の医学的根拠・文献的考察といった客観的側面と同時に、あるいはそれ以上に当事者の「気持ち」「思い」「価値観」といった主観的側面がとても大きく重要な要素となるからです。
在宅(生活する場・人生を過ごす場)における「気持ち」「思い」「価値観」は十人十色であり、医療者側からみた根拠・効果・効率と当事者からみたそれとが必ず一致するとは限りません。その多様性(裏を返せば個別性)を支援するのが私たちの仕事です。その答えはひとつではなく、一様ではなく、そもそも無いのかもしれません。ゆえに、訪問看護は非常に難しく、かつ悩み多く、しかしながら大いなるやりがいもあるのです。
これらの一見相反してみえることの中にある共通性や関係性を紐解き、分析し、統合し、支援していく。訪問看護師・訪問療法士は医療従事者でありますが、ある意味、哲学者のような思考も必要です。私たちはそのように考え・実践しています。
地域で志を同じくする多(他)職種の方々、多くの尊敬する医師の先生方とのご縁もあり、多くの責任あるお仕事を担当させていただいてきました。
そのすべての経験の蓄積が我々の財産です。
晴れの日も雨の日も、暑い日も寒い日も、嬉しい日も悲しい日も、質の高いサービスを提供すること・しつづけることが私たちの使命であると考えています。ご病気や障害をかかえながらも住み慣れた「家で暮らす」ために、より自分らしく生きるために、そしていつかやってくる最期を迎えるために、お一人お一人の生命・生活・人生のお役に立てる陰の存在であること。
これからも、わたしたちにできること・わたしたちだからできることを。愚直に一歩ずつ、歩み続けてまいります。
小・中・高校と陸上競技に熱意を燃やす。経済苦から大学は夜間部に進学。一人暮らしの中で昼は働き・夜は学ぶ生活を送る。在学中にリハビリテーションの分野を志し、大学卒業後にリハビリテーション養成校の夜間部へ進学。
昼は正社員で働き、夜は授業。授業が終わったあとから夜勤アルバイトという毎日を送り、大学時代から含めトータル10年間、4畳半のアパートで一人暮らしをしながら学費・生活費を捻出した。この苦学した経験が実社会における生きた経済を学ぶことに繋がり、現在の会社経営の哲学となっている。
現在、作業療法士としてステーション内で最も多くの訪問看護(リハ)を実践する臨床家であるとともに、会社社長であり経営者を兼務する。
共に働く看護師・療法士と同じ立場で・同じ気持ち・同じ悩みを共有できることが訪問看護ステーションを経営・運営する上で最大の強みであると信じている。
株式会社シナプス りんご訪問看護ステーション
代表 佐郷谷義明
病気や障害があっても、その人がその人らしく住み慣れた家・地域で暮らすために、専門職の立場から全力で支援いたします。
お1人お1人の生活観・人生観を尊重し、多角的・包括的・集学的ケアを実践してまいります。
人材育成及び研鑽に励み、常に最高水準の「知識力」「技術力」「人間性」を志向し、良質の医療・福祉・介護サービスを提供できるよう努力してまいります。
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